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Webディレクターが、コンセプトダイアグラムでわかる[清水式]ビジュアルWeb 解析を読んで思ったこと

2015年4月21日 11:35

Webディレクターの鬼頭です。
Webデザイナーの井上とはまた少し違う視点から、書評をかかせていただきました。

はじめに

本書を手にした時、まず興味を持ったのが冒頭の「はじめに」でした。
レポートを作成しても理解されず活用されない、数字を見せても「そんなことわかっている」と言われ、しまいには「細かい人だ」と思われる。改善アクションにつながらないから評価もイマイチ…。
そんな報われない解析者の一人であった著者の「もっとアクセス解析でビジネスに貢献するにはどうしたら良いか」という切なる想いを感じたからです。

さて、そんな報われない不憫な解析者だった著者が提案するのがこの「ビジュアルWeb 解析」です。「解析」というと多くの方は、サイト公開後にPV やUU などの数字をもとに分析するイメージではないでしょうか。
私自身、かなりそのイメージが強くありました。だって、数字がでなければ分析もなにもないでしょう、と。
しかし、本書ではサイト設計から携わります。設計段階から様々な情報を「見える化」することで本当に必要なデータを明らかにしていく方法を丁寧に説明しています。(見える化がどうして有効なのかは、本書を読めばきっとすぐに分かるでしょう。複雑になりがちな説明を非常に分かりやすく図式化されていますから)。

「伝える・伝わる」技術

興味深かったのは、まず「解析・分析」するのは、サイト公開後に出てくる数字ではなく、サイト設計段階で必要な「ユーザ心理・行動」だということ。
そして必要な施策・機能・コンテンツなどを具体的に考えていく。これって、サイト設計と同じ感覚です。
ただ、ここで終わりでないのが、さすが今まで報われなかった解析者です。
コンセプトダイアグラムというツールによる「見える化」により、様々な情報を整理するだけでなく、いかに「伝え、共有し、理解させるか」、得た情報を「どうやってアクションにつなげるか、ビジネス貢献につなげるか」という、アウトプットまでしっかりと解説されています。
たとえば、レポートやグラフについて、どのぐらいの粒度でデータを抽出すればよいか、どのような配置・色・形でグラフを作ったら伝わりやすいかなど、具体的な例を様々な図式を使用して丁寧に説明されています。数字を出して満足、とりあえず図にして終わりでは今までの境遇と何も変わりません。
より分かりやすく改善アクションにつながりやすいレポートを作ることも解析者の腕の見せ所、というわけですね。

「成果」はどこにあるのか

さきほど、サイト設計に関しては制作者と同じ感覚だと書きましたが、「これは解析者ならではの視点だな」と思ったうちの1 つに、コンバージョンの考え方があります。
制作側はどうしてもWeb での成果にこだわります。物販サイトなら「Web からどのぐらい売れたか」にフォーカスをあてて考えてしまいがちです。
もちろん、そこにこだわるのは当然です。が、お店側としては、Web で売れようが、実店舗で売れようが、売上であることに変わりはないのですよね。
本書の例にあるように「実店舗のマップのページ」をコンバージョンに設定することは、ちっともおかしいことではないのです。
目に見えるデータにとらわれず、企業が求めるゴールではなく、顧客の求めるゴールを(たとえWeb で計測するのが困難だとしても)まずはきちんと把握することが重要だと再認識させてくれます。

Webサイトを作る意味・意義を改めて考える

通常、なかなかサイト設計を考える場に解析者の席はありません。
サイトが出来上がる間際、遅い時はサイトが公開されてしばらく経った後に呼ばれる事のほうが多いのではないでしょうか。
そんな不憫な立場の解析者はもちろん、サイト制作にたずさわる全ての人にお勧めしたいしたい一冊です。
きっと強い武器になってくれるはずです。
そして、Web サイトを作る意味・意義を改めて考えさせてくれるでしょう。

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2015年4月21日 | admin_grandou | コメント(0)

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